RAPIRO(ラピロ)にアンプとスピーカーを組み込んでみる

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ラピロには元々耳の部分にスピーカーをセットするスペースが設けられているので、ラピロを購入した人で、「よっしゃ、ほんじゃスピーカー組み込んだろ!」と思う人は多いのではないのかと思います。

少なくとも自分はそうだったのですが、電子工作はArduinoをちょっといじったことがあるぐらいのレベルだったので、

「で、スピーカーを組み込むって、実際どうしたらいいの?」

となってしまいました。

多分、電子工作の分野では、アンプとかスピーカーの自作というのは結構メジャーな分野なのではないかと思います(勝手な想像ですが)。実際、ラピロにアンプとスピーカーを組み込んでいる方はおられるのですが、比較的簡単な工作なのか、詳しい手順は記載されていません。

自分はこれまで、お手軽にUSBオーディオデバイス を接続し、それにスピーカーを繋いで音声を再生していたのですが、そろそろ本来取り組む予定だったスピーカーの組み込みにチャレンジしたいと思います。

以下、自分の作業記録です。

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とりあえず、地元の電子部品ショップに行って、必要そうなものを買ってきました。

  • 小型のアンプキット
  • スピーカー (直径5cm)×2個
  • L型ステレオミニプラグ
  • アンプキットにとりつけるコネクタ

アンプキットはこれです。

多分秋月電子通商とか見たらもっと小型のアンプとかもありそうなのですが、自分が行ったショップではこれが一番小型だったのと、あと配線もなんとなくわかりやすそうだったので、「(ラピロの頭に入るかどうか)わからんけどとりあえず買ってみるか!」ということで買ってきました。

で、組み立てた結果がこちら。

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緑の端子はキットにはついていないので、ショップでキットに合いそうなサイズのものを別に買ってきました。別になくてもキットに直接導線をはんだ付けしてしまえばOKなのですが、今後スピーカーは取り替える可能性があるので、着脱しやすいように取り付けてみました。

ちなみに、このキットはモノラルとステレオを組み立て時に選べるようになっていて、これはステレオで組んでいます。が、別にモノラルにしても良かったかもしれません。その方が消費電流が少なくて済みますし。

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とりあえず、ラピロの頭の中に買ってきたものを仮置きしてみました。懸念していたアンプは、Raspberry Piの下にジャストサイズで収まりました。よかったよかった。

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仮置きをベースに、必要な長さに導線を切っていきます。写真はアンプへ電力を供給するための導線で、Raspberry Piの3.3VとGNDに接続しています。この2本の導線だけは、Raspberry Piの端子の都合上、オス-メスでの接続になります。オス-メスのジャンパ線は、Raspberry Piをいじるときにはあると何かと便利です。

これ以外に、オス-オスで、ステレオミニプラグとアンプのINPUTをつなぐ導線が3本(GND, R, L)、スピーカーとアンプのOUTPUTをつなぐ導線が4本(プラス2本、マイナス2本)が必要になります(*ステレオスピーカーにする場合)。

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ステレオミニプラグのはんだづけはこんな感じ。赤がR、白がL、黒がGNDです。

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それからスピーカーにも導線をはんだ付け。赤がプラス、黒がマイナスです。最初この取り付け方で合っているのかわかりませんでしたが、とりあえず「えいや!」ではんだ付けしてみました。はんだ付けの下手クソさには目をつぶってください。

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はんだ付けが済んだら、こんな感じで接続します。

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ラピロの頭に取り付けます。うまいこと溝から出てくるように配線します。あんまりスピーカーをぶらぶらさせると、はんだ付けが取れてしまうかもしれないので、テープか何かで導線をスピーカーに固定しておくと安心です。

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完成形はこうなります。上の写真は、自分が3Dプリンタで作成した、Raspberry Pi Type B+用の固定具も取り付けられた状態になっています。

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ラピロの頭を閉じてしまうとボリューム調整ができないので、頭を閉じる前に一度音声を再生して音量をチェックします。Raspberry Piにsshでログインして、適当なwavファイルを”$ aplay hogehoge.wav”とかで再生してみてください。

後は、頭がちゃんと閉じるか、閉じた状態でも音量が十分かを確認してから、頭をねじ止めしてください。

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スピーカーや配線の位置によっては、ちょっと頭が閉まりにくくなるかもしれません。

以下、自分がテストしたときの動画です。

「こんにちは!」の後ろで「ザー」というノイズが結構目立ちますが、自分としてはちゃんと動いてくれたことでとりあえず満足です。

(2015 2/21追記:ノイズを減らす方法をこちらに書きました)

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ちなみに、アンプキットの取説に「ステレオ・8Ω負荷時の最大消費電流340mA」と書かれていたので、Raspberry Piの電力供給が追いつくかが心配だったのですが、今のところは大丈夫そうです。他に電力消費の大きなものを追加で接続していったときが、ちょっと心配ですが。

 

というわけで、ラピロにスピーカーを組み込んでみました。キットがベースで、プログラムをいじることもないので、ラピロの最初の電子工作としてオススメかと思います。