食玩HYPER DETAIL GEARをコンプリートセレクションレベルまで高めてみました【光る!編】
前回ご紹介した、食玩HYPER DETAIL GEAR アークルのコンセレ化。自分の予想を遥かに超える方々に気に入ってもらえたようで、本当にありがたいです。ありがとうございます。今回からその制作過程をご紹介していきたいと思います。全4回予定。完全に工作好きの方向けの内容になります。
まずは最も大事な、ベルトの発光から取り組んでいきたいと思います。他の機能が実現できなくても、これさえできればもうそれだけで十二分にカッコ良いはずです。
今回の記事では光らせるところまでですが、この後の展開(【回る!編】と【唸る!編】)を考慮して、ベルト部分で必要なところは、今回でほぼ作り込んでしまいます。つまり、今回が一番大変で大事なところになります。
ではでは、とにもかくにも、まずは食玩を開封です。
開封すると、本体とタブレット菓子が出てきます。食玩ですので。
ベルトの裏側にはタブレット菓子を入れるための蓋があるのですが、これがちょうど、ベルトの中心部に一致するようになっています。
ということで、デスクライトに透かせてみました。うーん、カッコイイ。これは明らかに、こういう風に遊べるように、バンダイさんが設計にしたのだと思われます。ありがたいことです。
。。。が、中の風車?パーツがメタリックレッドで塗装されているので、残念ながらこのままだとマイティフォームにしかなれません。それでもよければ、この裏に赤色LEDでも仕込めば工作終了ですが、もうちょっと頑張ってみましょう。
本体側面にツメを引っ掛けられる場所がありますので、ここから本体を分解します。
こうなります。
さらにクリアパーツだけ取り出すとこんな感じ。うーん、とても綺麗なのであまり気が進みませんが。。。これをなんとか剥がしていきたいと思います。
プラスチックの定規の端でこそこそ削り、どうにもならないところは慎重にマイナスドライバで削った結果がこの状態です。うーん、この方法だとここまでが限界。。。
ここらは仕上げとして、(奥様から借りた)マニキュアの除光液を脱脂綿(コットン?)に染み込ませて、少しずつ塗料を拭き取っていきました。うっすらまだ赤が残っていますが、これぐらいでとりあえず問題はないでしょう。
ちなみに「カラーを削るのなんて面倒だぜ、初めから除光液でやった方がラクだぜ!」という勢いで除光液をぶっかけて適当に拭き取った結果が上の写真です。確かに赤色は全てとれましたが、全体的に白く変色してしまいました。クリアパーツに除光液かけるとこうなるのですね。。。プラモの塗装とかは全然やったことなかったので、知らなかったです。
まあ、白くはなりますが、本体に戻すとそんなに気にはなりません。削り取るよりは遥かにラクですし、自分のようにぶっかけずに、少しずつ丁寧に、コットンに染み込まて拭き取っていけば大丈夫。。。かもしれません。
そしてお気付きの通り、この時点ですでにアークルを1個消費してしまいました。以下2個目のアークルで進めているのですが、おかげで1個目の余剰パーツを使って色々試行錯誤できたので、結果オーライです。
削り取り&除光液でカラーをとった状態。うん、これなら中にマルチカラーのLEDを仕込めば、何色にでも光らせられそうです。
さて、ここから先で必要になるものは以下です。
アークル本体以外に、マルチカラーLED2個と、振動モーター、リードスイッチ、ピンソケット(6ピン)、それから導線。細めの黒が目立ちにくくて良いと思います。
マルチカラーLEDは、個人的に多用しているフルカラーシリアルLEDテープを使います。
電源線2本+制御線1本の計3本だけで簡単に色制御できるので重宝しています。追加の抵抗もいりませんし。もう少し短く切り売りもしていますが、工作好きならまとめ買いのつもりで1mぐらい買っておくと、色々気軽に遊べて楽しいです。
羽根を回すためのモーターについてはとにかく小さいものが必要、ということで、電子部品屋さんで、ジャンク品(1個50円)の振動モーターを買ってきました。
振動モーターなので、当然振動を発生させるためのおもりが付いています。これを外して利用したいのですが、これがなかなか外れません(商品としてはそれが当然なのですが)。
こちらのサイトを参考に、自分はこんな感じでワイヤストリッパとマイナスドライバでなんとか外すことができました。かなり固いので、勢い余って怪我をしないように充分に注意してください。
それからリードスイッチについては、ライジングフォームの認識用に使います。これについては、後で詳しく述べます。
とりあえず加工していきましょう。
ドリルを使って、アークルの裏蓋にモーターを固定する穴と配線用の穴を開けます。配線用の穴は、モーター用に2つと、LED用に3つ、ライジングフォーム認識用に1つです。とりあえずモーター用は3mm、配線用は1.5mmの穴を開けます。
配線用の穴は、こんな感じで6ピンのピンソケットが通過するならOKです。
モーターを通す穴は、テーパーで少しずつ、慎重に拡大していきます。今回の工作で一番慎重に作業すべきところです。穴を開けすぎるとモーターが固定されず緩々になってしまうので、「無理やり押し込んだら何とか入るかも」ぐらいのところで止めて、あとは手でぐいぐい押し込んで、どうしても入らないならまたほんの少し削る、という具合に進めていきます。
無事通りました。よかったよかった。
次に、ピンソケットを中2本だけ他と逆になるように折り曲げて、
こんな感じで、両端にそれぞれ繋げて半田付けした導線2本を真ん中に持ってくるようにします。
これを、モーターが取り付けられた裏蓋の配線用穴に通していって、
こんな感じになるようにします。
通した後は、逆側を向いていた2ピンとモーターをダイレクトに半田付けします。
それから、両サイドのピンは切ってしまいます。なぜかというと、裏蓋を本体に戻した時に、この部分が干渉してしまうためです。
こんな風に、内側の2本には内部からアクセスできますが、両サイドの2本にはアクセスできないので、その2本にアクセスするために、わざわざ両サイドに接続した導線を真ん中の穴から通していたのでした。
次に、これらのピンとフルカラーLEDを接続していきます。
このままのサイズだと若干大きさをとってしまうので、
両サイドはできるだけ切り落とします。
一つ目のLEDを配線します。向かって右側から出てきている導線(=向かって一番右端のピンに繋がっている線)をLEDの5Vに繋ぎ、別途導線を用意してLEDの真ん中の制御線と内側に出てきている向かって右側のピンを接続します。LEDのGNDは内側に出てきている向かって左側のピンに接続するのですが、ここには後で線をもう一本配線するので、ここの半田付けはちょっと待ってください。
本体上側にもう一つLEDを連結します。そのままだとクリアパーツを被せた時に干渉してうまく閉まらないので、本体の干渉する部分をカットしておきます。
わざわざLEDを一つではなく二つにしているのは、光らせた時に光源が中心ではなく下側にあると若干違和感があるなあと個人的には感じたので、バランスとりのためこうしています。ただ、配線がちょっと細かくて難しいので、特に気にならないならLEDは一つでも良いと思います。明るさ的には一つでも十分です。
さて、向かって左側から出てきている導線(=向かって一番左端のピンに繋がっている線)がまだ何も繋がっていませんが、ここにはリードスイッチを接続します。そして、リードスイッチの逆サイドは、先ほど半田付けを保留していた向かって左側に出てきているピンに、先ほどのLEDのGND線と合わせて半田付けします。リードスイッチは脆いので、線を折り曲げる際にはご注意ください。
上の方で、このリードスイッチはライジングフォームの認識用ですという話をしましたが、簡単に言うと、このリードスイッチがONのときにライジングフォーム状態だと認識し、OFFのときは通常フォームと認識するよう、後でArduinoでプログラムをしていきます。詳細は、後日アップ予定の「唸る!編」で説明するつもりです。
さて、これで本体側の配線はおしまいです。お疲れ様でした。ちょっと複雑だったので、ここで一度整理しておきます。
若干見にくいですが、ご了承ください。「モーターのマイナスもGND兼用にすればピンは5本で良かったのでは?」と思われる方もいるかもしれませんが、モーターについては他と回路の系を分けておいた方が後々都合が良いのです。このあたりについては、次回「回る!編」で説明する予定です。
さて、これで少なくとも本体の配線としては終わったので、試しに適当なサンプルプログラムで光らせてみます。
自分はとりあえず手元にあったArduino Pro Mini (3.3V)に接続して、フルカラーLEDを光らせてみました。ソースコードは、すべての工作が終わった時点で公開する予定です。
なお、上の写真と以下では、先ほどのまとめ図と配線が異なっている点だけご注意ください。まとめ図の方が正解です(いろいろ試行錯誤しながら撮影していたもので。。。)。
ではでは気を取り直して、変身!
おおお!自分でやっといて何ですが、これだけですでにテンションが上がります。カッコイイ。。。
さてさて、光らせるだけでも結構時間がかかってしまいましたが、次回は羽根の回転にトライしたいと思います。
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[…] ーい、かくなる上は、昔とった杵柄で。。。 […]