『クラウドではじめる機械学習 Azure MLでらくらく体験』

元々Amazonで欲しい電子工作部品が合わせ買い対象だったため、「何か追加で購入して2500円以上にせねば!」という程度の動機で買った本だったのですが、そんな動機だと申し訳ないぐらいに良い本だったのでご紹介。

おそらく日本で最初の、Azure MLについてまとめられた本だと思います。洋書でもまだそんなに出ているわけではない(2015/7/8時点)と思うので、それだけでもとてもありがたい一冊です。

Azure MLの基本的な使い方について丁寧に書かれています。Azure MLのUIはすべて英語なので、こういう本があるととても便利です。AzureMLで使用できる全ての分析手法を網羅的に解説しているわけではありませんが、数値予測・クラス分類・クラスタリング・レコメンデーションを行うための基本的な手法(線形回帰・ロジスティック回帰・k-means等)の実施方法が、基本的な考え方と共に説明されています。

自分が感心したのは、実はAzure MLの使い方の部分の説明ではなくて、「基本的な考え方」の部分の説明だったりします。どの項目もとてもわかりやすく書かれていますし、精度評価の考え方(交差検定やらROC曲線やら)まで書かれているので、とても実践的な内容だと思います。

ということで、実はAzure MLへ関心のあるなしに関わらず、「会社の業務でとりあえずデータ分析をやらなくちゃいけなくなった!」というような人には、機械学習への導入として、とてもオススメできる一冊です。基本的な考え方を再確認したい人にも、もちろんAzure MLを使ってみたい人にもオススメです。