好きなことを好きだと言えるように

SAKEROCKのラストアルバム『SAYONARA』を購入しました。やっぱり、アルバムタイトル曲である『SAYONARA』が一番好きです。

 

唐突かもしれませんが、「自分の好きなことを、声を大にして好きだと言える」というのは、人(自分)が生きていく上で、とても大事なことなんじゃないかなあと思うのです。「人を殺すのが大好きなんです!」みたいな、(少なくとも自分にとっては)明確に他人を不幸にしてしまうようなものは、ちょっと横においておくとして。

それなりに年をとってきて良かったことの一つは、「自分はこれが大好きです!」というのを、言いやすくなってきたということです。自分が思うよりもずっと、周りが自分に対して関心がないということが、自分でちゃんとわかってくるし、自分の身近な人たちも、同じように、それを心得た対応をしてくれるようになってくるので。

言いたくなってしまうのは何故か、というのはよくわかりませんが(人間のサガみたいなもんでしょうか)、言ったことに対して共感が得られる/得られない、反感を買う/買わないは副次的なものであって、言うことによって「自分はこういう人間なんだ」という自信を持つことができる、というのが、自分にとって何よりプラスになるんじゃないかな、と思います。「自分って何だろう?」とフラフラしてしまうのは、何だか落ち着かないですし。

「言ったことに対して共感が得られる/得られない、反感を買う/買わないは副次的なもの」と言いましたが、その副次的なものに左右されないようになるのに、自分は年を重ねることが必要でした。やっぱり言えなかったですもの、思春期ど真ん中の高校生のときに「俺、仮面ライダー大好きなんです!」なんて(*当時は「仮面ライダー クウガ・アギト」が始まったばかりで、特撮なんて幼児だけが見るもの、という見方がまだまだ一般的だったと思っています)。

人によっては、性格もあるので、もっと早いうちからそれができる人もたくさんいると思います。それができない人でも、自分みたいに、ある程度年を重ねればそれがやりやすくなるよ、ということもあるみたいなので、周りと自分が何だか違うように見えて「うーん」と唸ってしまっている若い人には、「もう少し年を重ねると、ラクになるかもしれないよ」と言ってみたり。

それから、わざわざ外に向けて言いたくなるなんてのは、好きじゃないとできないことですから、「自分は本当にこれが好きなのか?」という疑問を持つ必要はないと思います。外に向けて何かを発信するのって、それなりにエネルギィが必要になることですから。

 

何だか最初考えていたことよりだいぶ脱線して、説教くさいというか、上から目線な話になってしまった気がしますが、とにかく良いアルバムです、『SAYONARA』。自分は、SAKEROCKを好きになって良かったです。